再生可能エネルギーの推進が加速する中、水素などの新技術が注目されています。水素インフラの整備には、既存のシステムを拡張するだけでなく、新たなシステムを構築することも必要です。これらのシステムを設置するためには、様々な技術仕様を遵守する必要があります。
水素補給ステーションには、従来のガソリンスタンドとは異なる特有の要件があります。中央ヨーロッパの平均気温では、水素は通常気体の状態で充填されます。液体水素として充填する場合には、タンクを摂氏マイナス 253 度まで冷却する必要があり、こうした極限環境に対応できる部品が求められます。
このため、フランスのプロバイダー企業は Sonepar France に連絡し、自社の要件を伝えました。水素補給ステーションは防爆エリアに該当するため、その企業は EtherCAT を使用して H₂ 補給ステーションの通信を行いたいと考えていました。H2 ディスペンサーの安全性を確保するには、フィールドバスのリアルタイム機能が重要です。更に、製品は高い性能を維持しながら効率的に動作する必要があります。
ワイドミュラーの幅広い製品ナップのおかげで、Sonepar は顧客にワンストップでソリューションを提供することができました。この結果、エンドユーザーの作業効率が向上しました。ワイドミュラーのコンポーネントは、EtherCAT、ProfiNET、ModBUS TCP/IP、EtherNet/IP などの他社システムと連携可能で、自社製品同士の互換性も高く、お客様の設置作業の負担を軽減できます。
Sonepar とワイドミュラーの専門家が協力し、計画と設置を進めました。両社は長年にわたりパートナーシップを築いており、互いの強みを活かしながら連携してきました。Sonepar の広範な販売ネットワークとロジスティクスの専門知識は、ワイドミュラーの技術的専門知識によって補完されています。両社の知識を組み合わせることによって、お客様に最適なソリューションを提供することができました。
水素タンクには、漏れや潜在的な危険を早期に検出するためのセンサーが搭載されています。これらのセンサーはデータを収集し、リアルタイムで制御システムに送信します。このデータを分析するためには、まず、I/O システムでデータの変換処理を行う必要があります。
Sonepar は補給ステーションプロバイダーに、ワイドミュラーの I/Oシステム「u-remote」 を提案しました。u-remote は 11 のプロトコルに対応し、幅広い要件をカバーしています。このポートフォリオは、幅広いタスクに対応する各種モジュールから構成されています。統合されたウェブサーバーにより、I/O システムの設定も簡単になります。また、u-remote はゾーン 2 防爆認証を取得していて、ワイドミュラーの防爆環境向けソリューションに統合できます。
更に、ワイドミュラーの電源供給装置「PROtop」と「PROeco」、負荷管理モジュール「maxGUARD」 と EX ジャンクションボックス、水素補給ステーションの安全性を確保します。
水素補給ステーションのプロバイダーは、ソネパーとワイドミュラーの円滑な協力の恩恵を受けています。Sonepar が提供する最高水準のサービスは、ワイドミュラーのカスタマイズされたソリューションによって補完されています。
こうして、両社は最新の技術革新を顧客が活用できるようにしています。
Laurent Dussouchet
Cengiz Oguzoglu